1それは、春の、気持ちのいい朝でした。Niko は、高い木のいちばん上の枝に立っていました。下には、Momo と Puku が見上げていました。
2「……いけるかな」Niko の声は、ちょっと震えていました。でも、Momo が「だいじょうぶ!」と叫んでくれて、Puku が「まあいっか、落ちても」と笑ってくれました。
3Niko は、深呼吸しました。Puku の言葉を思い出しました。止まる場所を見つけて、ちゃんと休む。そして、今。
4Niko は、枝を蹴りました。ぱたぱた、ぱたぱた。風が、耳を掠めました。地面が、遠くなっていきました。……あ、飛んでる。
5Niko は、飛んでいました。空の、青さに、包まれていました。下の Momo と Puku が、手を振っていました。Niko は、叫びました。「見て! 飛んでるよ!」その声は、高い空に、溶けていきました。
